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国家公務員給与引き下げ臨時特別法案・7.8%削減案 基地従業員へ影響か!

 2012年未曾有の大震災が起こり、遅々として進まない年金問題、普天間移設問題等政治主導が大きく問われた年ではなかったでしょうか?一般メディアでも取り扱われる機会が多かった本年国会審議において、決議には至りませんでしたが、直接私たち基地従業員へ影響を与えるであろう政府案の一つに国家公務員給与引き下げ臨時特別法案がありました。東日本復興財源確保を目的として来年度より3年間、国家公務員給与を平均7.8%削減するとした特別法案です。公務員へ対する世論の厳しい見方が強まる中、これに賛同する意見も多く存在します。一方国会では自民、公明党は公務員の給与等を策定する第三機関である人事院勧告を無視し、政府が公務員給与を決定する同法案を憲法違反とし反対、更に、政府は公務員への労働基本権付与を含む公務員改革法案成立を条件に公務員労働組合を説得した事も与党野党間で激しい対立を起こり、今国会において可決とはなりませんでした。

 しかしながら、 ひっ迫する国家財政と低迷する日本経済を背景に国家公務員給与削減に関してはほぼ全ての党が一致しており、民主、自公は人事院勧告を含むかどうかの違いはありますが、結果として同率削減案を本国会終了間際に提言しており、3党摺り合わせでの来年度可決が予測されます。また、政府、野党共に各公務機関(独立法人、教員、地方公務員等)への波及もありうると発言しており、多くの人々が今後対象になる可能性は十分あります。ちなみに民主党はマニフェストで公務員2割削減案も掲げていましたね。

 それでは仮に同法案可決された場合の基地従業員へどのような影響があるのか、基地従業員の地位を振り返って考えてみましょう。日米地位協定上、駐留軍等労働者(基地従業員)は以下のように定義されています。

 「司法上の雇用契約により国に雇用される者である。国の事務、事業に従事するものではないので、国家公務員ではないとされている。(日本国との平和条約の効力の発生及び日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第3条に基づく行政協定の実施等に伴い国家公務員法等の一部を改正する等の法律(昭和27年法律第174号)第8条第1項)と規定されています。

 このため間接雇用方式が適応されおり、防衛省が人事院勧告を基に組合と協議が整い、尚且つ米側の合意を得て給与等が毎年決定されています。一般公務員が直接影響を受ける人事院勧告を日米の協議を踏まえるとした点では異なりますが、国家公務員同様に基地従業員も人事院勧告を同率で影響を受けてきました。つまり、基地従業員は国家公務員ではないが同法案が人事院を通過した処置である場合、慣例から基地従業員へ同率削減の波及が容易に予測されます。また、人事院勧告を抜きに同法案が可決された場合もその決定を基に防衛省は日米協議に臨むと想定されます。

 ところが同法案が基地従業への影響はないとする意見もあります。その背景には、2010年に官政権下で可決した「思いやり予算に関する新たな特別協定」があり、同年より5年間の思いやり予算総額1881億円の維持を行うとするものです。この事から思いやり予算=人件費の変化はないとする考えです。しかし、思いやり予算の内訳は基地従業員の労務費、基地内の光熱費、水道費、訓練移転費、施設建設費などであり、労務費が減った場合は他費用として転用出来るものとされています。更に特別協定は見直される可能性もあります。このようなことから、同法案可決は少なからず私達基地従業員へも影響を及ぼすと考えられます。私たちは来年度国会動向も注視し、基地従業員へ関連する諸問題を提示していきたいと考えています。

*思いやり予算は日本側在日米軍駐留経費の一部であり、正式名称ではありません。

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2011年12月26日 | コメント/トラックバック(0) |

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